管理人のイエイリです。
テレワークの普及で、モバイルPCを持ち歩き、自宅や職場、出先で使うする機会が多くなりました。
そのとき、面倒なのが電源やモニター、LANなど各種ケーブルの接続です。
例えば筆者がカフェなどでPCとサブモニター用のiPadを使う場合、カバンからパソコン用の電源アダプターを取り出してほどき、コンセントとPCに接続し、PCとiPadを接続するためのUSBケーブルを接続します。
パソコン側のUSBケーブルは標準型の「Type-A」なので、最初に差し込んだ時に向きが違っている場合は、やり直さないといけません。
時には、有線ネット回線に接続するため、LANケーブルもつないだりします。
これらのケーブルはそれぞれ接続に“ひと手間”かかるうえ、種類も違うので1つでも荷物に入れ忘れると、出先で使えなかったり、購入したりと様々なムダが発生します。
そこで清水建設では、モバイルPCに接続する外部モニターに着目し、ちょっとした工夫でケーブルに関するムダの数々を解消することに成功しました。
そのポイントは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
USB Type-Cケーブル
に対応したモバイルモニターを導入したことなのです。(デル・テクノロジーズのプレスリリースはこちら)
USBのコネクターにはいろいろな形状がありますが、「Type-C」は上の写真のように、小型の上下対称な長円形をしたものです。
清水建設の従業員は、出張先のホテルなどで作業したり、Web会議を行ったりする機会が多いため、モバイルパソコン1台だけでは足りず、外付けのポータブルモニターのニーズが高まっていました。
そこで採用したのが、デル・テクノロジーズ(本社:東京都千代田区)の14インチポータブルモニター「Dell C1422H」です。
従来のポータブルモニターだと、モバイルパソコンとHDMIケーブルで接続し、モニター用の電源アダプターも必要でした。
その点、「Dell C1422H」は、モバイルパソコンとUSB Type-Cケーブル1本で接続すれば、映像だけでなく電源も供給してくれるのです。Type-Cですからコネクターは上下を気にすることなく、ストレスなく差し込めるのでいいですね。
そして、フリーアドレス化された清水建設のオフィスには、23.8インチモニター「Dell P2422HE」や27インチモニターの「Dell P2720DC」などを導入しました。
どちらも、USB Type-Cケーブル1本で接続でき、さらにモニターからモバイルパソコンに、
電力やLANを“逆供給”
できるのです。
そのため、オフィスに行くときはパソコン用の電源ケーブルを持っていく必要はありません。
USB Type-Cのコネクターは外観は小さいですが、電力やデータ伝送のための様々な規格が上乗せされています。
例えば、電力供給は「USB-PD(Power Delivery)」というもので、最大100ワットの電力を供給できます。モバイルパソコンも、電源アダプター代わりにUSB-PDを使える機種が増えています。
また、高速データ転送と電源供給を合わせた「Thunderbolt3」や「Thunderbolt4」といった規格もあります。
建設業では現場業務などのテレワークが進み、「移動のムダ」、「手待ちのムダ」など大きなムダ削減が進みつつあります。
ケーブルをつないだり外したり、畳んだり、準備したりといった作業はこれまで「ひと手間」と無視されがちでしたが、そのアナログな作業によって、せっかくのクラウドや自動化によるワークフローが中断し、生産性向上を阻害してしまうことに、多くの人が気づき始めたのではないでしょうか。
電源供給や高速データ転送に対応したUSB Type-Cのケーブルは1本5000~1万円以上します。
しかし、モバイルパソコンやそれに接続するモニターをUSB Type-Cに統一することは、生産性向上とストレスのない働き方環境を実現する次世代の“モバイル革命”とも言えそうです。