管理人のイエイリです。
1971年にあのダスキンのフランチャイズ店として創業したナック(本社:東京都新宿区)は、1995年に株式を店頭公開、そして97年には東証二部、99年には東証一部上場と、着々と事業を拡大しています。
ナックには建築コンサルティングカンパニーという部門があり、独自開発の住宅開発システム「GRANDPIA system」は、20年以上にわたって中小工務店の安定的な収益化をサポートしてきました。
このシステムがこのほど、大幅にアップデートして「GRANDPIA ETERNAL」として新発売されました。
「ETERNAL」、つまり工務店が“永遠”に続くようにという願いを感じさせるネーミングにふさわしく、新システムには、
ナ、ナ、ナ、ナント、
V字回復工務店
のノウハウが搭載されているのです。(ナックのプレスリリースはこちら)
福井市に本拠を置く水元工務店は、年間約30棟、安定的に取っており、約30%の粗利を生み出し続ける優良企業です。2021年には高性能なサステナブルデザイン住宅「ETSUSUS」も発売しました。
しかし、以前は倒産の危機に瀕したこともありました。そのとき、前身の「GRANDPIA system」を導入した結果、経営のV字回復を果たしたのです。
新システムは、水元工務店と共同開発を行うことで、仕入れコストの見直しや、オリジナル住宅の開発・販売方法の効率化を図るためのノウハウが搭載されたのです。
その特徴の1つめはオリジナル住宅の開発機能です。外部環境や自社の特徴などを分析して、エンドユーザーが重視する住宅の仕様や性能、価格、コンセプトに対して、オリジナリティーを持たせた住宅の作り方を提供します。
2つめは、「売りたい価格」と「得たい利益」などから、最適な実行単価を算出する機能です。ここでは、全国4000社以上の会員工務店のデータと徹底比較することで、仕入れや外注費の相場を把握でき、取引先との建設的な交渉によってコストダウンを図れるようにしています。
3つめは、粗利率がぷれないようにしながら、スピーディーな見積もりを算出する機能です。この見積もりデータは、ナックのプラットフォームに集約され、単価の最適化に活用されます。
そして4つめは、顧客の特徴に合わせた効果的な
PR方法や住宅提案
をナックがサポートすることです。
古いタイプの工務店だと、技術は素晴らしいけど、経営に関してはどんぶり勘定だったり、経験・勘・度胸による「KKD」だったりしますが、この「GRANDPIA ETERNAL」を導入することで、一気に「データドリブンな工務店経営」に変身できそうですね。
ナックでは今後も幅広い経営ノウハウをもとに、地場工務店の「環境変化への即応力の強化」に注力していくとのことです。