管理人のイエイリです。
ここ数年、「買って使える建設ロボット」が増えています。現場の床面に、設備や建具などを取り付ける位置に印などを付ける「墨出しロボット」もその一つです。
日本では日立チャネルソリューションズの「SumiROBO」、レンタルのニッケンや竹中工務店などが開発した「SUMIDAS」、そして鹿島が開発した「ロボプリン」(2023年10月現在未発売)などがあります。
2023年10月12日と13日、ニコン・トリンブルが東京で開催したイベント「ユーザーカンファレンス2023」でも、黄色の墨出しロボットが展示され、デモ走行を行っていました。
その名も「HP SitePrint」と言い、
ナ、ナ、ナ、ナント、
あのHPが開発
したものなのです。
この墨出しロボットは、インクジェットプリンターの巨大メーカーであるHPの、高度なインク技術を墨出しロボットに応用した製品です。
3輪でクルクルと旋回しながら、文字や直線、曲線を描画するスピードはかなり速く、同社のカタログによると描画は毎時900m、走行だけなら毎時1440mが出るようです。また描画精度は±3mmです。
電源はリチウムイオンバッテリーを2個搭載しており、8時間の稼働が可能です。
また、インクカートリッジは400mlと巨大で、青、赤、黒などのインクが用意されています。描画できる線の幅は2~51mmです。
DXF形式のCADデータをクラウドからBluetoothやWi-Fi、4G回線で本体に転送し、床に原寸大の図面を描くようなイメージで使用します。
スピーディーに描画できるので、墨出し作業の
生産性は最大10倍
にもなるとのことです。
気になるお値段ですが、先行発売されている米国での現地価格は約5万ドルとのこと。日本円に1ドル150円で換算すると750万円になります。これは、図らずも日本製の墨出しロボットと、ほぼ同水準の価格と言えそうですね。