あのHPが墨出しロボを開発していた! ニコン・トリンブルの展示会でデモ走行を披露
2023年10月16日

管理人のイエイリです。

ここ数年、「買って使える建設ロボット」が増えています。現場の床面に、設備や建具などを取り付ける位置に印などを付ける「墨出しロボット」もその一つです。

日本では日立チャネルソリューションズの「SumiROBO」、レンタルのニッケンや竹中工務店などが開発した「SUMIDAS」、そして鹿島が開発した「ロボプリン」(2023年10月現在未発売)などがあります。

2023年10月12日と13日、ニコン・トリンブルが東京で開催したイベント「ユーザーカンファレンス2023」でも、黄色の墨出しロボットが展示され、デモ走行を行っていました。

ニコン・トリンブル主催の展示会セミナーイベント「ユーザーカンファレンス2023」でデモ走行を行う墨出しロボット(写真:家入龍太)

ニコン・トリンブル主催の展示会セミナーイベント「ユーザーカンファレンス2023」でデモ走行を行う墨出しロボット(写真:家入龍太)

その名も「HP SitePrint」と言い、

ナ、ナ、ナ、ナント、

あのHPが開発

したものなのです。

墨出しロボット「HP SitePrint」の本体。よく見ると「HP」のロゴがあった

墨出しロボット「HP SitePrint」の本体。よく見ると「HP」のロゴがあった

この墨出しロボットは、インクジェットプリンターの巨大メーカーであるHPの、高度なインク技術を墨出しロボットに応用した製品です。

3輪でクルクルと旋回しながら、文字や直線、曲線を描画するスピードはかなり速く、同社のカタログによると描画は毎時900m、走行だけなら毎時1440mが出るようです。また描画精度は±3mmです。

電源はリチウムイオンバッテリーを2個搭載しており、8時間の稼働が可能です。

また、インクカートリッジは400mlと巨大で、青、赤、黒などのインクが用意されています。描画できる線の幅は2~51mmです。

DXF形式のCADデータをクラウドからBluetoothやWi-Fi、4G回線で本体に転送し、床に原寸大の図面を描くようなイメージで使用します。

描画のデモ。まるで原寸大の図面を、巨大インクジェットプリンターで印刷するように動作する

描画のデモ。まるで原寸大の図面を、巨大インクジェットプリンターで印刷するように動作する

スピーディーに描画できるので、墨出し作業の

生産性は最大10倍

にもなるとのことです。

気になるお値段ですが、先行発売されている米国での現地価格は約5万ドルとのこと。日本円に1ドル150円で換算すると750万円になります。これは、図らずも日本製の墨出しロボットと、ほぼ同水準の価格と言えそうですね。

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