管理人のイエイリです。
大林組とKDDIスマートドローン(本社:東京都港区)は、2023年2月、三重県伊賀市の川上ダムでドローンによる巡視や点検、計測、異常検知などを行う実証実験を行いました。
ドローンの飛行には、パイロットが付きものですが、このドローンは工事事務所から、
ナ、ナ、ナ、ナント、
遠隔操作で自律飛行
を開始できるスマートなものなのです。(大林組のプレスリリースはこちら)
今回の実験は、ドローンが目視外の自律飛行によって川上ダム周辺の巡視や点検、計測、異常検知が行えるかを確認するために行われました。
ドローンは、現場に設置された自動充電ポートから離陸し、定期的な監視や測量のほか、地震発生時に緊急発進してダム堤体や貯水池の状況把握を行いました。
また、ドローンとの通信には、人里離れた現場での使用も想定し、人工衛星を使ったインターネット接続サービス「Starlink」を使って、auの携帯回線エリアを構築するKDDIの「Satellite Mobile Link」も使用しました。
ドローンが撮影した写真を、現実世界を分析する大林組の「CPS(Cyber Physical System)」というシステムに自動アップロードして、3D点群モデルの作製やAI(人工知能)による進ちょく状況の判定なども行いました。
今回の実験は、国土交通省の官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)によって実施されました。
通常、これらの計測を行うためには、工事事務所からドローンを持って現場に移動し、パイロットによる飛行や計測などを行うため、合計345分かかるところです。
一方、今回のシステムでドローンの遠隔操作と自律飛行による点検を行った場合はわずか60分で済み、
業務時間を80%も削減
できることが確認されました。
この時短効果は、日常の働き方改革だけでなく、地震時の早期被害把握などにも大きな力になりそうですね。