セレンディクスが新型3Dプリンターを増備! 年末までに12台体制へ、住宅生産を倍増
2024年8月5日

管理人のイエイリです。

セレンディクス(本社:兵庫県西宮市)は、2022年3月に日本初の3Dプリンター住宅「serendix10」を完成させて以来、2023年7月には2人世帯向けの「serendix50」を竣工させたほか、国内外の協力企業への建設用3Dプリンター導入を進めるなど、質・量ともに3Dプリンター住宅の拡大を加速しています。

広島県内で施工されたserendix10(以下の写真:セレンディクス)

広島県内で施工されたserendix10(以下の写真:セレンディクス)

同社はこのほど、協力企業の新昭和(本社:千葉県君津市)、タマキハウジング(本社:沖縄県那覇市)と連携して開発した、新仕様の3Dプリンターを3台導入しました。

新たに導入された新型3Dプリンター。テーパー状の造形物も作れる

新たに導入された新型3Dプリンター。テーパー状の造形物も作れる

ロボットアーム先端のノズルからモルタル状の材料を吹き出し、構造物の断面に材料を一層ずつ、薄く積み上げながら型枠なしで造形していく点は、これまでの3Dプリンターと同様です。

新型の機種が画期的なのは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

向きが変わるノズル

によって、複雑な形状を造形できるところなのです。(セレンディクスのプレスリリースはこちら

ノズルの向きが変わる新機構を導入

ノズルの向きが変わる新機構を導入

そのため、傾いた曲面も、断面直角方向からしっかりと材料を積み上げることができそうです。また高速出力が可能になり、細かな模様が付いた彫刻のような造形物も出力できます。

細かな模様が付いた造形物も出力できる

細かな模様が付いた造形物も出力できる

3Dプリンターのほか、材料を貯蔵するホッパーや練り混ぜ・供給装置、制御盤などが一式そろっている

3Dプリンターのほか、材料を貯蔵するホッパーや練り混ぜ・供給装置、制御盤などが一式そろっている

今回、導入した3台の3Dプリンターは、千葉県、熊本県、沖縄県に設置します。所有や管理は各協力会社が担い、セレンディクスは製造ノウハウや設計データ、材料などを提供します。

セレンディクスでは2024年から、3Dプリンター住宅の量産準備として提携出力工場の拡大を進めており、

2024年末までに12台

まで増やし、住宅生産量を倍増させる計画です。

出力拠点を分散しているのは、施工現場までの輸送費を節減し、さらにコストダウンを追求するためです。

最大100平方メートルの大型住宅も出力できるガントリークレーン方式の3Dプリンターも稼働中

最大100平方メートルの大型住宅も出力できるガントリークレーン方式の3Dプリンターも稼働中

一方、セレンディクスは3Dプリンター住宅や建物などの販売先も開拓しており、2023年に8月にはヤマイチ・ユニハイムエステート(本社:大阪市中央区)、2024年5月にはJR西日本グループのJR西日本イノベーションズ(本社:大阪市北区)と提携しています。

日本の3Dプリンター住宅は、開発・実用化の段階から、いよいよ量産化やビジネス化の段階を迎えつつあるようですね。

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