管理人のイエイリです。
建設業では、これまで現場最前線の作業を担ってきたベテラン技術者が少なくなり、若手技術者の早期育成や技術継承が課題になっています。
そこで最近、導入が進み始めているのが、小型のヘッドマウントディスプレーなどのウェアラブル端末を使った遠隔作業支援システムです。
富士電機は12月1日、「ウェアラブル型遠隔作業支援パッケージ」を発売しました。
現場で用意するものは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
メガネ型ウェアラブル端末
と、Wi-Fiモバイルルーターだけなのです。
本部側はインターネットに接続できるパソコンがあればOK。映像の転送などの機能は富士電機のクラウドサーバーが担います。
メガネ型ウェアラブル端末には、メガネ装着型カメラとディスプレーが搭載されており、Android OSと富士電機のソフトウエアがインストールされています。
若手技術者がこれを装着して現場最前線で作業すると、現場の映像をベテラン技術者がいる本部に送られ、本部から指示やアドバイスを編集されたカメラ画像やコメントとして受けながら作業できます。
以上は「スタンダード版」の機能ですが、上位の「プレミアム版」だと、あらかじめ登録した作業手順を現場の作業者に投影表示する機能や、音声認識によって作業内容を記録し、クラウドサーバー内で作業報告書を自動作成する機能、そして作業内容を
動画や静止画で記録
する機能が追加されます。
最近、建設業では施工時のデータ改ざんや流用などに対する批判が高まっていますので、重要な作業にはこうした映像データなどでエビデンス(証拠)を残しておくことも、戦略的に重要になってくるかもしれませんね。
オプション構成として、タブレット端末やスマートフォンも来年、選択できるようになります。また、ユーザー側のシステムと連携して、既存の点検リストや帳票フォーマットを生かしたカスタマイズも可能です。