管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)などの3次元モデルを使った設計や、3Dマシンコントロールなど構造物の3次元モデルを使った情報化施工が普及しつつあります。
これに伴い、ベンダーやメーカー各社は3Dモデルのデータ交換や共有をリアルタイムに行うための設計用や施工管理用のクラウドシステムを提供しています。
さらに、設計と施工の連携を強化するため、クラウド間の垣根もなくなりつつあるのです。
米トプコン・ポジショニング・グループ(Topcon Positioning Group)と、米ベントレー・システムズ(Bentley Systems)は11月2日、3Dによる測量、設計と施工をよりスムーズに行うため、
ナ、ナ、ナ、ナント、
両社のクラウドを連携
することを発表したのです。
トプコンは情報化施工用のデータなどをリアルタイムに共有する「MAGNET」というクラウドを、ベントレーはBIMモデルを共有する「ProjectWise
CONNECT」というソフト用のクラウドを、それぞれ運営しています。
両社のクラウドを相互乗り入れできるようにすることで、ベントレーのProjectWise CONNECTのユーザーはMAGNETとシームレスに接続し、トプコンドローンによる空撮写真から3Dモデルを作る「ContextCapture」を統合するという、これまでは不可能だった建設ワークフローが可能になります。
11月2日、英国・ロンドンで講演したトプコン・ポジショニング社長兼CEOのレイ・オコナー(Ray O’Conner)氏は「トプコンとベントレーは、現場を継続的に把握しようというビジョンを共有している」と語りました。
一方、ベントレーのグレッグ・ベントレーCEOは「これまで測量と設計、施工は同様に3D技術を使いながら、別々に発展してきた。そして3Dモデルも再利用するのではなく、各段階で作り直してきた。しかし、両社の連携で測量段階で作ったリアリティー・モデルを設計段階で使えるようになる」と語りました。
そして両首脳は、測量(Surveying)と設計(Engineering)に施工(Construction)が融合することを
コンストラクショニアリング
という新しい言葉で呼び、今後のインフラ分野での新潮流として提唱しています。
その結果、設計者の役割は測量から施工まで広がるというわけです。
これまで、測量と設計の間にあった壁が3D技術によって徐々に取り払われ、設計と施工の間も3D技術によって融合しつつあるのを感じますね。