管理人のイエイリです。
3Dレーザースキャナー関連技術をテーマにした展示会イベント、「SPAR 2015」が今日(3月30日、現地時間)が米国・テキサス州ヒューストンで開幕しました。
開幕前の同日午前中には、3Dレーザースキャナーユーザー向けに「BIMSmartワークショップ」が開催されました 。セミナーというよりも、出席者同士がバンバン発言して議論を行っていく日本ではあまり見かけないスタイルです。
米国フロリダ州のVDCO TECHというCM(コンストラクション・マネジメント)とBIM業務を行っている会社でCTO(最高技術責任者)を務めるアリックス・ロアゾ(Alix
Loiseau)さんが司会をしました。
3Dレーザースキャナーが計測対象としているのは、完成済みの建物や構造物です。BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の世界では、竣工時のデータということになります。
そこで、BIMの話題の中でも最も盛り上がったのは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
LODやFM
という、日本のBIM回でも今、ホットな議論が行われていることでした。
LODはここでも「Level Of Detail」(BIMモデルの詳細度)だけではなく、「Level Of Development」(設計検討の度合い)という理解が必要という話が出てきました。
また、3Dレーザースキャナーで計測した点群データは竣工時の形状を表しているので、「LOD500」と位置付けることもできる、といった議論もありました。
FMはもちろんファシリティー・マネジメント(維持管理)のことです。BIMモデルの属性情報をFM用に手作業で取り出していると数年もかかります。
そこで「COBie」という建設段階から維持管理段階へのデータ移行標準規格を使うとクリック一つでBIMモデルから維持管理用の情報がExcelのデータとして取り出せる、といった解説が関心を集めていました。
アリックスさんが解説するというよりも、会場の参加者の中にそれぞれの分野に詳しい人がいると、その人が臨時講師としてその場で解説しました。
私はいつもの通り、会場の最前列に座って取材していましたが、アリックスさんから
ナ、ナ、ナ、ナント、
日本のBIMについて説明しろ
と私にお鉢が回ってきました。
そこで「”日本のBIM元年”と呼ばれる2009年以降、日本の建設会社や建築設計事務所ではBIM活用が増え、技術的にはかなりのレベルに達した。現在はBIMをいかにビジネスの収益源にできるかが各社の課題になっている」と説明しました。
また、日本ではBIMモデルの交換標準である「IFC形式」をどのように使っているのかも、突然、聞かれたので「設備会社が配管設計をBIMで行う時、建物の3D形状を取り込むのにIFCを活用している」と、とっさに答えました。
いやいや、コミュニケーション度の高いセミナーは、こっちも話をしないといけない場面があるので、居眠りなどはしていられませんね。
SPAR 2015の会場レポートは、明日以降も続きます。ご期待ください!