管理人のイエイリです。
東日本大震災の被災地では、原発事故による放射性物質で汚染された土や廃棄物を収めた「除染土のう」を、中間貯蔵施設に輸送する作業が行われています。
環境省のビデオによると、その量は2200万m2にも及び、中間貯蔵施設の規模は16平方キロメートルにも及びます。
シリーズ中間貯蔵施設 第1回「中間貯蔵施設とは」(YouTubeより)
この輸送作業が今後、本格化するのに伴い、奥村組は運搬車両の運転手を効率的に育成する教育システムを開発しました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
VRで未経験ルート
や、あってはならない重大事故を体験できるものなのです。
運転手個人の学習効果や特性を教育カリキュラムに反映されることができるので、個人の特性に応じて効果的に学習することができます。
この機能は、同社が2015年に開発した輸送統合管理システム「インフォクロス」の新機能として追加されたものです。
放射性物質を含む除染土のうを輸送する作業では、様々な情報の管理が行われています。
例えば除染土のうの数量や位置、線量といった情報のほか、運搬車両の台数や位置、運行ルート、そして作業員の被ばく線量や個人属性といった情報です。
インフォクロスではこれらの情報をリアルタイムに取得・集約して一元化を図ることができます。
実際の輸送作業では、交通状況の変化を考慮して
最適な運行ルート
や輸送順序を選定することもできます。
このほか、過去のトラブル対応事例や環境省のホームページで公表されている中間貯蔵事業の車両運行に関するトラブル対応事例をデータベース化しました。
天候や運行ルート、渋滞などの情報と連携させて情報を抽出し、運転手や作業員にタイムリーに提供します。
VRやデータベースで、事故やトラブルを“仮想の世界”で体験しておくと、実際の世界では心構えができているので、いざというときにもしっかりと行動でき、トラブルなどを未然に防止できそうですね。