管理人のイエイリです。
住宅工事の中でも、天井関係の施工は作業員にとって大変なものです。というのは、長時間、上向き姿勢で重い石膏(こう)ボードやドリル、サンダーなどの工具を支え続ける作業が、絶え間なく続くからです。
そこで積水ハウスは、昨日のブログ記事でご紹介したように、天井用石膏ボード張りロボットを開発していますが、さらに人間の上向き作業の大変さを軽減しようと、2018年12月から上向き作業用アシストスーツを住宅施工現場に順次、導入することになりました。
一見、ロボットスーツのようにモーターで駆動するのかと思いきや、
ナ、ナ、ナ、ナント、
電力を使わない
仕組みになっているのです。(積水ハウスのリリースはこちら)
積水ハウスが導入するのは、米国のエクソ・バイオニクス(Ekso Bionics)社が開発した「エクソ・ベスト(Ekso Vest)」という上向き作業用アシストスーツを、積水ハウスとダイドー(本社:大阪府河内長野市)が住宅施工用に共同で改良したものです。
2017年10月にエクソ・ベストを住宅現場に試験導入し、さらに作業性や装着性を改良するとともに、日本人の体形にもフィットするようにサイズ幅の拡大を進めています。
このアシストスーツのメリットは、モーターなどの駆動部がないので電力を使わないことです。そのため、充電時間も必要なく、屋外でも長時間、継続的に使うことができます。
エクソ・ベストの使用シーン(動画:YouTubeより)
アシストスーツは、これまでもいろいろなものが開発されていますが、主に下半身に装着して、重い荷物を繰り返し持ち上げるなどの単純作業を想定したものがほとんどです。
しかし、住宅施工では躯体や軒裏の施工、天井石膏ボードの取り付け、設備工事など、様々な作業や複合的な作業があります。
そこで、積水ハウスは
様々な施工シーンを想定
し、これらに対応できるように検証を続けています。
積水ハウスでは、2018年12月に施工現場に導入した後、バージョンアップの検討も行う予定で、アクセサリーの追加なども視野に入れているようです。スピード感あふれる開発力にはビックリしますね。今後の進化が楽しみです。