BIMモデルに属性情報を自動注入! 大和ハウスが建材クラウド「truss」を導入
2020年11月2日

管理人のイエイリです。

大和ハウス工業は、顧客満足度の向上と働き方改革を実現するため、2020年までに全物件の設計をBIM(ビルディング)化することを目指しています。(詳細は、2019年3月2日付けの当ブログ記事を参照

このほど、同社はBIM戦略を強化するため、トラス(本社:東京都品川区)のクラウド建材選定・管理システム「truss」を導入しました。

このシステムは、建材データベースからメーカー横断で検索し、仕上表や材料表などの形式によって工事関係者と情報共有できるものです。

仕上表や材料表の形式で情報共有する「truss」(以下の資料:トラス)

両社は、さらにBIMの生産性を高める新機能を共同開発しました。

建材データベース「truss」とオートデスクのBIMソフト「Revit」を連携させることにより、「truss」に登録されている建材の属性情報を、

ナ、ナ、ナ、ナント、

BIMモデルに自動注入

する機能なのです。(トラスのプレスリリースはこちら

Revitモデルに建材データベースから属性情報を自動注入する「truss」の新機能

trussとRevitを連携させるシステムは、0からの開発だったため、とても難易度が高かったそうです。

しかし、この機能が開発されたおかげで、設計者がBIMモデルに一つ一つ、建材情報を入力する作業が不要となり、BIMモデル作成の手間が大幅に削減されることになりました。

数千点とある市販の建材情報から、目的に合った製品を探し出すのは至難の業ですが、「truss」には、価格に対する「断熱性能」や「厚さ」などをグラフで見える化し、選べる機能がついています。

そのため、「コストパフォーマンス」など様々な指標によって、メーカー横断で複数製品を抽出、比較することができ、材料の早期決定によるフロントローディングが可能です。

「truss」に掲載されている建材の例

設計単価と厚みによって製品のグラフ。コストパフォーマンスなどで膨大な製品の中から選択しやすい

建材のデータによる選択や、建材データとBIMとの連携によって、生産性向上に最も重要と言われるBIMの“I” の活用も、ぐっとしやすくなるというわけですね。

そして、ありがたいことに、トラスではこのBIM連携ツールを

他の企業でも使える

ようにする方針で準備を進めているとのことです。

「truss」の建材コンテンツ自体も最近、着々と拡大しており、同社ウェブサイトの「Service Update」のコーナーを見ると、内装材や外装材、仕上げ材、見切り材などのカテゴリーに各社の製品が新規追加されている様子がわかります。

「truss」には着々と建材コンテンツが追加されている

建材や設備のカタログがデジタル化され、インターネットで簡単に情報が手に入る時代になった今、膨大な情報の中から最適な製品を選ぶことが、逆に大変になってきました。

建材のデザインだけでなく、「truss」のようにデータによるエビデンス(根拠)に基づいた検索や選択がスピーディーに行えると、「物決め」やBIMによる設計・施工の生産性向上に大いに役立ちそうですね。

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