管理人のイエイリです。
セレンディクス(兵庫県西宮市)と言えば、「3Dプリンターで30坪、300万円の住宅」の建設を目指す、注目のスタートアップ企業です。
その第一歩として、2022年3月、愛知県小牧市に日本初となる3Dプリンター住宅「Sphere」を、23時間12分という短時間で完成させました。(詳しくは、2022年3月9日付けの当ブログ記事を参照)
そして、同社はこのほど、構造設計に強い建築設計事務所、KAP(本社:東京都千代田区)と業務提携を行いました。
その目的とは、3Dプリンター住宅の耐震性を、
ナ、ナ、ナ、ナント、
世界最高水準
まで高めることなのです。(セレンディクスのプレスリリースはこちら)
前述の日本初の3Dプリンター住宅も、日本基準の耐震設計が行われていました。しかし、海外の3Dプリンター住宅を見ると、地震がない国も多いせいか、3Dプリンター住宅に十分な耐震性能があるものは多くないようです。
そこでセレンディクスは、構造設計に強いKAPと「世界最先端の住宅開発に関する基本合意書」を締結し、Sphereの安全性や堅牢(ろう)性を確保するための業務提携を行いました。
日本国内の3Dプリンター住宅の施工実績は、海外に比べて大きく後れをとっていますが、耐震設計については日本が大きな知見や経験を生かして、逆に世界をリードしていく可能性もあります。
両社は提携の最初の取り組みとして、2022年夏に、日本の3Dプリンター住宅初となる
実物大の耐震実験
を行う予定です。
実験では、震度7の地震力を想定した加力試験を行うとのことです。
セレンデックスは既に、住宅の耐震性機能に関する特許を2件、出願していますが、この実物台実験の結果を生かして、さらに技術力が高まりそうですね。