3Dプリンター住宅の実物大耐震実験を実施! セレンディクスと設計事務所「KAP」が提携
2022年7月1日

管理人のイエイリです。

セレンディクス(兵庫県西宮市)と言えば、「3Dプリンターで30坪、300万円の住宅」の建設を目指す、注目のスタートアップ企業です。

その第一歩として、2022年3月、愛知県小牧市に日本初となる3Dプリンター住宅「Sphere」を、23時間12分という短時間で完成させました。(詳しくは、2022年3月9日付けの当ブログ記事を参照

3Dプリンター住宅「Sphere」のプロトタイプデザイン(以下の資料、写真:セレンディクス)

3Dプリンター住宅「Sphere」のプロトタイプデザイン(以下の資料、写真:セレンディクス)

2022年3月、愛知県小牧市で完成した日本初の3Dプリンター住宅

2022年3月、愛知県小牧市で完成した日本初の3Dプリンター住宅

そして、同社はこのほど、構造設計に強い建築設計事務所、KAP(本社:東京都千代田区)と業務提携を行いました。

その目的とは、3Dプリンター住宅の耐震性を、

ナ、ナ、ナ、ナント、

世界最高水準

まで高めることなのです。(セレンディクスのプレスリリースはこちら

3Dプリンター住宅「Sphere」の耐震シミュレーション結果

3Dプリンター住宅「Sphere」の耐震シミュレーション結果

国内最大となる60m2出力可能な3Dプリンター前で。左からKAP代表取締役の桐野康則氏、セレンディクス最高執行責任者(COO)の飯田国大氏、KAP代表取締役の岡村仁氏

国内最大となる60m2出力可能な3Dプリンター前で。左からKAP代表取締役の桐野康則氏、セレンディクス最高執行責任者(COO)の飯田国大氏、KAP代表取締役の岡村仁氏

前述の日本初の3Dプリンター住宅も、日本基準の耐震設計が行われていました。しかし、海外の3Dプリンター住宅を見ると、地震がない国も多いせいか、3Dプリンター住宅に十分な耐震性能があるものは多くないようです。

そこでセレンディクスは、構造設計に強いKAPと「世界最先端の住宅開発に関する基本合意書」を締結し、Sphereの安全性や堅牢(ろう)性を確保するための業務提携を行いました。

日本国内の3Dプリンター住宅の施工実績は、海外に比べて大きく後れをとっていますが、耐震設計については日本が大きな知見や経験を生かして、逆に世界をリードしていく可能性もあります。

両社は提携の最初の取り組みとして、2022年夏に、日本の3Dプリンター住宅初となる

実物大の耐震実験

を行う予定です。

実験では、震度7の地震力を想定した加力試験を行うとのことです。

Sphereを確認するKAPの桐野氏(左)と岡村氏(右)

Sphereを確認するKAPの桐野氏(左)と岡村氏(右)

セレンデックスは既に、住宅の耐震性機能に関する特許を2件、出願していますが、この実物台実験の結果を生かして、さらに技術力が高まりそうですね。

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