鉄筋結束作業の8割をロボット化することに成功! NTT西日本と建ロボテックが実証実験
2023年6月28日

管理人のイエイリです。

建ロボテック(本社:香川県三木町)が開発、販売する鉄筋結束ロボット「トモロボ」は、床版などに上に配筋された鉄筋をレール代わりに走行しながら、鉄筋の交点を見つけては自動結束する機能を担っています。

“鉄筋工とともに働くロボット”として、機能はシンプルにしたのが特徴です。しかし、配筋の末端まで行ったとき、隣の鉄筋に載せ替えて再スタートする「レーンチェンジ」の作業などを行う際、鉄筋工の手を中断されることもしばしばありました。(2020年11月12日付けの当ブログ記事を参照

鉄筋工とともに鉄筋結束作業を行う「トモロボ」(以下の写真、資料:NTT西日本、建ロボテック)

鉄筋工とともに鉄筋結束作業を行う「トモロボ」(以下の写真、資料:NTT西日本、建ロボテック)

配筋現場のイメージ(左)とトモロボによって結束された鉄筋の交差部分(右)

配筋現場のイメージ(左)とトモロボによって結束された鉄筋の交差部分(右)

そこで建ロボテックは2022年9月26日に西日本電信電話(以下、NTT西日本)と協定を締結し、実証実験を行ってきました。

そして、2023年5月2日と8日に、大阪市中央区内の旧・NTT西日本本社ビル建て替え現場で働くトモロボを、

ナ、ナ、ナ、ナント、

香川県内から遠隔操作

することで、現場の鉄筋工の“ひと手間”を減らすことに成功したのです。(建ロボテックのプレスリリースはこちら

香川県内の建ロボテック本社で遠隔操作を行うオペレーター(左)と、大阪市内の現場で遠隔操作によって働くトモロボ(右)

香川県内の建ロボテック本社で遠隔操作を行うオペレーター(左)と、大阪市内の現場で遠隔操作によって働くトモロボ(右)

トモロボに搭載された6台のカメラ映像を見ながら遠隔操作や制御を行ったり、ロボットが行った結束数や移動履歴、バッテリー残量をクラウドにアップして遠隔地のオペレーターが現場と同様に状況を把握したりできるようにするため、「どこでも」操作できる遠隔操作システムを開発しました。

また、遠隔地のオペレーターがカメラ映像などで現場状況を把握し、進行方向の決定や発進などの基本指示を出した後は、ロボットが自走して簡単に操作できるように「誰でも」操作できる簡単な操作画面(GUI)も開発しました。

遠隔地のオペレーター用に開発された操作画面。6台のカメラ画像が直感的にわかりやすく配置され、中央部に操作機能が集約されている

遠隔地のオペレーター用に開発された操作画面。6台のカメラ画像が直感的にわかりやすく配置され、中央部に操作機能が集約されている

遠隔操作によって現場の技術者の手を煩わせることが大幅に減ったため、トモロボが稼働できるかぶり50mm以上の水平部で、壁や段差を避けた部分では、

鉄筋結束作業の80%

をロボットに置き換えることに成功したのです。

その内訳は、トモロボ導入による現場の省力化効果が50%、遠隔操作による現場の省力化効果が30%です。

遠隔操作化により、トモロボが稼働できる部分では、鉄筋結束作業の80%をトモロボに任せられるようになった

遠隔操作化により、トモロボが稼働できる部分では、鉄筋結束作業の80%をトモロボに任せられるようになった

ロボットが作業しやすい部分、つまり人間にとっては中腰姿勢がつらく、単調な作業の8割はロボットに任せ、2割は人間が確認しつつ仕上げる、という作業ワークフローが実現したというわけですね。

この「8対2」という比率は、そこそこの完成度に仕上がった安価なロボットを、人間が安心して効率的に活用し、働き方改革を実現するために、絶妙にバランスがとれた数字ではないかと思います。

様々な分野で実績のある「80:20の法則」(パレートの法則)でも、「2割の手動化を残すことで、8割のロボット開発コストを削減できる」と、この黄金比率を説明できそうですね。

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