管理人のイエイリです。
3Dレーザースキャナーやドローン(無人機)での空撮写真をもとに作成する3次元の点群データは、実際の建物や構造物の形状をパソコンに取り込み、設計や施工管理を行ううえでとても有効です。
半面、点群の数が数千万点、数億点と非常に多いため、点群を閲覧したり、面を張ったりする作業には、大容量のメモリーや高性能のグラフィックボードなどを搭載した非常にハイスペックのワークステーションなどが必要でした。
そこで大規模点群編集ツール「WingEarth」を開発、販売するアイサンテクノロジー(本社:名古屋市)は、このソフトを
ナ、ナ、ナ、ナント、
クラウドサービス化
して、2018年10月1日に提供を始めることを発表したのです。(アイサンテクノロジーのプレスリリースはこちら)
クラウド化した結果、WingEarthのソフトはクラウド上にある高性能サーバーで動くので、ユーザー側はデータ入力と処理結果の表示だけを行えばよいことになります。
そのため、ごく普通のパソコンやタブレットでも、高性能ワークステーション、いやスーパーコンピューターを扱っているかのような感覚で、大量の点群処理が行えます。
このWingEarthをクラウド化するのに、用いたのは富士通マーケティングのクラウド基盤「FUJITSU Cloud Service AZCLOUD laaS(以下、AZCLOUD laaS)」です。
当然、サーバーのセキュリティー管理や災害などに対するBCP(事業継続計画)対策もしっかりしているので、データのバックアップや復元も可能です。
また、高価なサーバーなどを購入する
初期費用の問題
もなくなり、常に最新のソフトとハードを使うことができます。
建設業は常に現場があり、複数の拠点が連携して業務にあたることが多くあります。
WingEarthをクラウド化することにより、インターネットを通じてどこからでもアクセスできるので、点群を複数の拠点間で一元管理できます。
さらに、計測したデータを現場から本社に受け渡して確認、編集することができるので、「移動のムダ」「手待ちのムダ」なども大いに削減でき、想像以上の生産性向上が実現できそうですね。
なお、このクラウドサービスは、本日(2018年8月28日)から8月30日まで千葉・幕張メッセで開催される「建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO)」のアイサンテクノロジーのブースで展示されます。動作のサクサク感など試したい方は行ってみてはいかがでしょうか。