管理人のイエイリです。
工事現場での施工管理に、iPadやAndroid端末、タブレットパソコンなどのモバイル端末が使われ始めています。
竹中工務店は4月から施工管理を担当する技術者だけでなく、顧客との対応を担う営業や設計、生産、ファシリティー・マネジメント(FM)部門の担当者まで、モバイル端末を配布することを発表しました。
その数は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
約3200台
にも及ぶ規模なのです。
竹中工務店は長期的な視野に立って経営計画を展開するため、2025年を見据えたグループ全体の成長戦略を策定し、昨年12月に「竹中グループCSRビジョン」や「竹中グループメッセージ」を発表しました
その一環として生産性向上や顧客への新たな価値創出を行うために、モバイル端末を活用した効率的な業務の進め方を「竹中スマートワーク」として展開していきます。
今回のモバイル端末の配布は、まさに竹中スマートワークを実現するための基本的なツールとなるものです。
生産・FM部門では最新図面の閲覧や施工記録作成業務を効率的に行うなど、施工管理に必要な情報をスピーディーに伝達します。例えば、構造図や検査記録、工事写真を電子データでひも付ける「配筋検査システム」や、バーチャルリアリティーで竣工後の建物の様子を疑似体験できる「VRuno」などの活用を進めていきます。
営業部門は営業担当者が外出先でプロジェクトや技術などの情報を活用して、顧客への提案などに役立てます。設計部門は最先端の技術情報を、設計品質の向上や顧客へのプレゼンテーションに活用します。
今回、配布するモバイル端末の特徴は、電話回線が付いていることです。そのため、無線LAN(Wi-Fi)がない場所でも通信できるため、どこでも
テレビ会議が可能
なのです。
活動範囲が広く散らばっている建設業では、工事関係者のスケジュールや場所を調整して会議を開くのもひと苦労ですが、タブレット端末を開くだけで会議が開けるとなると移動時間の削減だけでも、かなりの生産性向上が期待できそうですね。
「竹中スマートワーク」を軌道に乗せるためには、関係する社員全員がモバイル端末の使い方や建築用アプリの使い方に慣れることが必要です。そこで同社では「推進担当」のスタッフを約70人配置し、社員へのサポートを行うそうです。
そして、竹中スマートワークは将来的には竹中グループや海外の現地法人にも広げていくそうです。ITによる生産性向上が、いよいよ本格的に動き出しました。竹中工務店の今後の展開に要注目ですね。