今日で8月も終わり、雪国では数カ月後の除雪作業に向けての準備を始めている自治体や建設会社などもありそうですね。
白銀の道路上にモーターグレーダーやホイールローダーなどを走らせて行う除雪作業には、大変な熟練を必要とします。
例えば、道路上にあるマンホールです。ふたが路面より飛び出しているものが多いので、その位置を覚えておき、その部分で少し除雪用のブレードを上げる必要があります。
そうしないと、マンホールにブレードがもろにぶつかってしまい、車両が故障したり、運転手が頭などをぶつけてけがをしたりすることもあるそうです。
こうした除雪時の問題を解決してくれる新兵器がパナソニックから発売されました。工事現場などで使われる防滴・防じん・耐衝撃性に優れたタブレットパソコン「TOUGHPAD(タフパッド)」を活用した「高精度測位システム」という新製品です。
あのタフバッドに、
ナ、ナ、ナ、ナント、
情報化施工で使われる
高精度な衛星測位機能「RTK-GNSS」を搭載したものなのです。
タブレットパソコンにRTK-GNSSを搭載したのは、業界初とのことです。
このシステムは、タフパッドに衛星電波受信モジュールやワイヤレスWAN、1周波RTK-GNSS機能を搭載したパナソニック独自の衛星測位技術を搭載したものです。
外部アンテナでGNSS衛星からの電波を受信するとともに、ワイヤレスWANによって電子基準点での位置補正データを受信し、両者のデータから短時間で10~50cm程度の精度で現在位置を求めることができます。
このタフパッドに、マンホールや消火栓、ゴミ箱、家の塀などの道路構造物を含んだ3次元道路地図を入れて、高精度測位システムの位置情報を利用することで、経験の少ない人でも安全・確実に除雪作業が行えます。
例えば、マンホールの近くに除雪車がさしかかった場合には、タフパッドの画面上で雪に埋もれた
マンホールを“透視”
することができるので、タイミングよくブレードを上げ下げして衝突を防ぐことができます。
なお、北海道岩見沢市内の道路で、2015年12月から2016年3月まで、このシステムを利用して除排雪作業の実証実験が行われるそうです。雪の中がタフパッドで可視化されると、作業がどう変わるのか、楽しみですね。