管理人のイエイリです。
東京都は2021年度から「デジタルツイン実現プロジェクト」に取り組んでいます。
2020年度の「東京都3Dビジュアライゼーション実証プロジェクト」(2021年1月29日付の当ブログ記事参照)で東京・西新宿や渋谷・六本木エリアの3D都市モデルを作り、2021年度には西新宿の超高層ビルや地下鉄駅の点群データ、さらには地下埋設物の3Dモデルを追加(2022年4月8日付の当ブログ記事参照)しました。
その中には、新宿西口と上野恩賜公園でiPhoneのLiDARによって計測された点群データまで含まれていました。(2022年4月11日付の当ブログ記事参照)
このように、次々と更新が続く同プロジェクトですが、このほどさらにパワーアップしたコンテンツが追加されました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
東京駅前の地下街
がデジタルツイン化され、3Dビューアで見られるようになったのです。(東京都のプレスリリースはこちら)
3Dビューアにデータを読み込む「データカタログ」の「3Dデジタルマップ」に、「地下通路」というフォルダがあり、その中に「公共的な屋内空間(地下)大丸有地区
3Dデジタルマップデータ(令和2年度及び令和3年度)」というデータがあります。
このデータを読み込んで東京駅前を表示すると次のように地下街が表示されます。
地下街は東京駅前から有楽町側にある東京国際フォーラムのあたりまで広がっています。実際に歩いてみると、見える範囲しか視界に入りませんが、地下を見える化するとその規模には驚かされます。
さらに今回は、地震時における地盤の
液状化予測図
関連のデータも追加されました。
東京都土木技術支援・人材育成センターで公開している「東京の液状化予測図(令和3年度改訂版)」に使用された、PL(液状化可能性指数)分布図や地下水位分布図、液状化履歴図、埋立工事履歴図に関するデータです。
このほか、ICT活用工事で使われた築地付近の車両基地工事や、多摩市内の道路改修工事の点群データも追加されました。
今回、追加された地下街のデジタルツインは、東京駅の西側の一部に過ぎません。周辺の地下街はさらに東や南北に広がっています。このほか、各ビルの地下街も含めると、想像以上の規模になるでしょう。
肉眼では見えない地中の巨大構造物を、はるかかなたまで展望できるのも、都市のデジタルツインならではの醍醐味ですね。