東京駅前の地下街をデジタルツイン化! 東京都の3Dビューアが面白くなってきた
2022年4月27日

管理人のイエイリです。

東京都は2021年度から「デジタルツイン実現プロジェクト」に取り組んでいます。

2020年度の「東京都3Dビジュアライゼーション実証プロジェクト」(2021年1月29日付の当ブログ記事参照)で東京・西新宿や渋谷・六本木エリアの3D都市モデルを作り、2021年度には西新宿の超高層ビルや地下鉄駅の点群データ、さらには地下埋設物の3Dモデルを追加(2022年4月8日付の当ブログ記事参照)しました。

その中には、新宿西口と上野恩賜公園でiPhoneのLiDARによって計測された点群データまで含まれていました。(2022年4月11日付の当ブログ記事参照

デジタルツイン実現プロジェクトで作られた、東京駅前の超高層ビル街の3Dモデル(以下の資料:東京都)

デジタルツイン実現プロジェクトで作られた、東京駅前の超高層ビル街の3Dモデル(以下の資料:東京都)

このように、次々と更新が続く同プロジェクトですが、このほどさらにパワーアップしたコンテンツが追加されました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

東京駅前の地下街

がデジタルツイン化され、3Dビューアで見られるようになったのです。(東京都のプレスリリースはこちら

3Dビューアにデータを読み込む「データカタログ」の「3Dデジタルマップ」に、「地下通路」というフォルダがあり、その中に「公共的な屋内空間(地下)大丸有地区
3Dデジタルマップデータ(令和2年度及び令和3年度)」というデータがあります。

このデータを読み込んで東京駅前を表示すると次のように地下街が表示されます。

東京駅前の地下街を表示したところ

東京駅前の地下街を表示したところ

地下街は東京駅前から有楽町側にある東京国際フォーラムのあたりまで広がっています。実際に歩いてみると、見える範囲しか視界に入りませんが、地下を見える化するとその規模には驚かされます。

丸の内オアゾ付近から地下街を見たところ

3Dビルの表示をなくすと、広大な地下街を見渡せる

3Dビルの表示をなくすと、広大な地下街を見渡せる

東京駅前から皇居方面に伸びる行幸通りの地下通路

東京駅前から皇居方面に伸びる行幸通りの地下通路

東京国際フォーラム付近の階段やエスカレーターもリアルに再現されている

東京国際フォーラム付近の階段やエスカレーターもリアルに再現されている

東京国際フォーラムから東京駅前までの地下街を眺めたところ

東京国際フォーラムから東京駅前までの地下街を眺めたところ

さらに今回は、地震時における地盤の

液状化予測図

関連のデータも追加されました。

東京都土木技術支援・人材育成センターで公開している「東京の液状化予測図(令和3年度改訂版)」に使用された、PL(液状化可能性指数)分布図や地下水位分布図、液状化履歴図、埋立工事履歴図に関するデータです。

このほか、ICT活用工事で使われた築地付近の車両基地工事や、多摩市内の道路改修工事の点群データも追加されました。

車両基地工事の点群データ。地表面の点群が広がっている

車両基地工事の点群データ。地表面の点群が広がっている

多摩市内の道路改修工事の点群データ

多摩市内の道路改修工事の点群データ

今回、追加された地下街のデジタルツインは、東京駅の西側の一部に過ぎません。周辺の地下街はさらに東や南北に広がっています。このほか、各ビルの地下街も含めると、想像以上の規模になるでしょう。

肉眼では見えない地中の巨大構造物を、はるかかなたまで展望できるのも、都市のデジタルツインならではの醍醐味ですね。

(Visited 1 times, 1 visits today)

Translate »