バーチャル静岡と東京都デジタルツインがコラボ! WEBビューワーで両者の点群が閲覧可能に
2023年4月4日

管理人のイエイリです。

東京都は2021年度から「デジタルツイン実現プロジェクト」に取り組んでいます。ビル街の3D都市モデルや地下鉄駅の点群データ、さらには一般の人がiPhoneのLiDAR機能で計測した小さな点群データまで取り込んでいるのです。(2022年4月27日付当ブログ記事参照

これらの3Dモデルなどは、WEBブラウザー上で稼働する「3Dビューワー」で簡単に見ることができます。

WEBブラウザー上の「3Dビューワー」で見た、東京駅周辺の街並みの3Dモデル(特記以外の画像:東京都)

WEBブラウザー上の「3Dビューワー」で見た、東京駅周辺の街並みの3Dモデル(特記以外の画像:東京都)

最近、この3Dビューワーのデータが、大きく拡張されました。例えば、静岡県富士宮市の富士山の点群データが見られるようになったのです。

東京都デジタルツインの3Dビューワーで見た富士山の点群データ

東京都デジタルツインの3Dビューワーで見た富士山の点群データ

こうしたことが可能になったのは、東京都デジタルツインの3Dビューワーが、

ナ、ナ、ナ、ナント、

バーチャル静岡

と連携したからなのです。

東京都デジタルツインの3Dビューワー画面。データのメニューには静岡県の点群が追加されていた

東京都デジタルツインの3Dビューワー画面。データのメニューには静岡県の点群が追加されていた

バーチャル静岡(VIRTUAL SHIZUOKA)とは、静岡県が県土のほぼ全域を航空レーザーやMMS(モービルマッピングシステム)などで計測した点群データです。その貴重なデータは、G空間情報センターで無料公開されています。(2022年4月7日付の当ブログ参照

これまでは、同センターから大容量の点群データをまず、手元のパソコンにダウンロードしてから、点群用ビューワーで開いて見る必要があったので、データを見るまでの手間ひまがかかっていました。

それが、今回、東京都デジタルツインの3Dビューワーで、簡単に見られるようになったのです。

そこで、静岡県河津町にある有名な「河津七滝ループ橋」や、静岡市葵区にある「井川ダム」の点群データを見てみました。やはり点群データをダウンロードせずに3Dブラウザー上で見られるのは手軽ですね。

河津七滝ループ橋のある河津町のデータを画面に追加

河津七滝ループ橋のある河津町のデータを画面に追加

河津七滝ループ橋の点群データ。3Dビューワーで見られるのは手軽です

河津七滝ループ橋の点群データ。3Dビューワーで見られるのは手軽です

堂々たる井川ダムの点群データ

堂々たる井川ダムの点群データ

もし、これらの点群データが必要な場合は、3Dビューワー上に

ダウンロードメッシュ

を表示させて必要な区画をクリックして選ぶだけで、簡単にダウンロードできます。

例えば、先ほどの河津七滝ループ橋の点群データは、橋を含むメッシュを選んで、画面右上にある「LPデータダウンロード」の文字をクリックするだけです。

河津七滝ループ橋を含むダウンロードメッシュ(水色の線)

河津七滝ループ橋を含むダウンロードメッシュ(水色の線)

メッシュを選ぶと色が反転し、画面右上に「LPデータダウンロード」の表示が現れる

メッシュを選ぶと色が反転し、画面右上に「LPデータダウンロード」の表示が現れる

点群データのダウンロード中。1つのデータ量は300MBくらいある

点群データのダウンロード中。1つのデータ量は300MBくらいある

手元のパソコンにダウンロードし、フリーソフトの点群ブラウザー「3D Point Studio」に読み込んで表示したところ(点群データ:静岡県)

手元のパソコンにダウンロードし、フリーソフトの点群ブラウザー「3D Point Studio」に読み込んで表示したところ(点群データ:静岡県)

今回の“点群コラボ”は、バーチャル静岡にとっては点群データをWEBブラウザーだけで手軽に見られるようになります。

また、も東京都デジタルツインにとっては魅力的な静岡県のコンテンツを取り入れてユーザーの利用価値を高めることになります。

双方にとって、“Win-Win”なメリットを生みそうですね。

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