管理人のイエイリです。
鉄筋の交差部分を地道に結束していく「鉄筋結束トモロボ」は、2022年1月に米国・ラスベガスで開催されたコンクリート関連の展示会「WORLD OF CONCRETE 2022」に出展され、大きな注目を集めました。(2022年2月14日の当ブログ参照)
![米国・ラスベガスで開催された展示会「WORLD OF CONCRETE 2022」で、来場者の注目を集める建ロボテックのブース(以下の写真:建ロボテック)](https://ken-it.world/it/wp-content/uploads/sites/4/20230419-image01a-500x375.jpg)
米国・ラスベガスで開催された展示会「WORLD OF CONCRETE 2022」で、来場者の注目を集める建ロボテックのブース(以下の写真:建ロボテック)
あれから1年が過ぎたばかりですが、開発・販売元の建ロボテック(本社:香川県木田郡三木町)はユーザーの期待に応えて、
ナ、ナ、ナ、ナント、
米国規制に対応
した輸出モデルの開発を完了。米国での販売が可能になったのです。(建ロボテックのプレスリリースはこちら)
![米国規制に対応した輸出モデルの外観](https://ken-it.world/it/wp-content/uploads/sites/4/20230419-image01b-500x333.jpg)
米国規制に対応した輸出モデルの外観
人種のるつぼと言われる米国では、日本とは違って様々な使い方が予想されます。
まずは日本語で表記されていたスイッチ部分や注意の表記を英語にしました。また、日本用のモデルにはなかった「座ってはいけません」を意味する禁止マークも追加しました。
![英語表記の注意や禁止マークのシールが追加された](https://ken-it.world/it/wp-content/uploads/sites/4/20230419-image02.jpg)
英語表記の注意や禁止マークのシールが追加された
本体のカバーやケーブル、充電器も米国規制に対応していなかったため、対応部品と交換しました。
充電器の電圧も120V対応にしたほか、リセットボタンの色も黄色から青色に変更しました。
![操作盤の表記も完全に英語化したほか、リセットボタンの色なども変えた](https://ken-it.world/it/wp-content/uploads/sites/4/20230419-image03.jpg)
操作盤の表記も完全に英語化したほか、リセットボタンの色なども変えた
このほか、故障に対するメンテナンス性を高めるため、これまで1つのユニットで構成されていた機体を、左右と中央の3つのユニットに分割できるようにしました。破損した場合はその部分だけを取り換えられるようにしたのです。
![接続するコードを抜き差しするだけで、壊れたユニットを交換できるようにした](https://ken-it.world/it/wp-content/uploads/sites/4/20230419-image04-500x333.jpg)
接続するコードを抜き差しするだけで、壊れたユニットを交換できるようにした
こうした米国仕様への対応には、東京都立産業技術研究センター(MTEP)に相談し、法規制のアドバイスや改造点の指導を受けました。海外展開を検討中のスタートアップ企業にも参考になりそうですね。(詳しくはMTEPの支援レポートを参照)
建ロボテックの海外市場への展開は、
NHKの国際番組
「NHK WORLD 『BIZ STREAM』」からも取材を受け、2023年4月15日に放送されました。
1年後の2024年4月までは、オンデマンドでも見られます。(オンデマンド放送はこちら)
![建ロボテックの本社で行われたNHKの取材風景](https://ken-it.world/it/wp-content/uploads/sites/4/20230419-image05-500x375.jpg)
建ロボテックの本社で行われたNHKの取材風景
建ロボテックは先日、シンガポールにも拠点を設けました(2023年2月27日付の当ブログ参照)。今後は米国以外の他国にも、トモロボシリーズなどを展開していく予定です。
日本の建設現場で生まれたロボットが、海外市場に広まっていくのはうれしいですね。