管理人のイエイリです。
セレンディクス(本社:兵庫県西宮市)は2023年5月末、長野県佐久市に商用第1号となる店舗施設を建設用3Dプリンターで完成させました。
この建物は、2022年10月に初回販売した6棟の1つで、「serendix 10」(スフィア10m3モデル)というタイプです。価格は330万円(税込み)でした。(2022年10月27の当ブログ参照)
今回、竣工した建物は、医療・介護サービスを展開するカスケード東京(本社:東京都港区)が購入したものです。
その近未来的な外観にふさわしいサービスとして、
ナ、ナ、ナ、ナント、
先進的なトレーニング
や、非日常のリラクセーション体験の提供に使われるのです。
今回のserendix 10は、佐久市内の都市計画区域内に建設されたため、建築確認申請を取得しました。3Dプリンターで造形した部分を「埋設型枠」とし、その内部空洞に鉄筋とコンクリートを充填(じゅうてん)した「鉄筋コンクリート造」としての仕様規定を適用しました。
現地での施工時間は22時間52分でした。このタイプの住宅を初めて建設した時に記録した23時間12分より20分早く完成したことになり、スピードアップも実現しました。(2022年3月9日の当ブログ参照)
そして、セレンディクスは建設用3Dプリンターの次の商用化として、
2人世帯用住宅
となるserendix 50(フジツボモデル49m2)の出力試験も始めました。
この試作には、同社が2022年12月に中国のYING CHUANG NEW MATERIALS(SUZHOU) CO.,LTD.(WINSUN社)から導入した、100m2の建物も建設できる日本最大の3Dプリンターが使われています。(2022年12月22日の当ブログ参照)
このserendix 50はクルマが買えるレベルの、500万円での販売を目指しています。
両タイプの建設が今後、本格化してくると、いよいよ日本でも建設用3Dプリンターによる“建築DXビジネス”が動き出しそうですね。