日建設計とソフトバンクが提携!次世代スマートビルを共同開発へ
2017年11月28日

管理人のイエイリです。

日建設計はここ数年、異業種との連携を積極的に進めています。例えば、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ツール開発ではグラフィソフトオートデスクと、AI(人工知能)やビッグデータ解析ではNTTや三井不動産と、人感センサー開発ではオムロンと、そして熱流体解析(CFD)分野ではアドバンスナレッジ研究所と、といった具合です。

その底流には、日建設計が建物をハードとして設計するだけでなく、建物内外の環境や人の流れ、人が持つ情報や知識などのソフトを統合して建物の設計や運営、維持管理などに生かしていこうという狙いがありそうです。

日建設計のウェブサイト。「Experience, Integrated」(経験、統合)という同社の方向性をイメージさせるキーワードが前面に押し出されている(資料:日建設計)

日建設計のウェブサイト。「Experience, Integrated」(経験、統合)という同社の方向性をイメージさせるキーワードが前面に押し出されている(資料:日建設計)

日建設計がオムロンと共同開発したサーモパイル型人感センサー。人の数を高精度で検出でき、省エネや空調の最適な制御に役立つ(資料:オムロン)

日建設計がオムロンと共同開発したサーモパイル型人感センサー。人の数を高精度で検出でき、省エネや空調の最適な制御に役立つ(資料:オムロン)

そして昨日(2017年11月27日)、またまたビッグな業務提携が発表されました。今度は、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

ソフトバンクと連携

 

し、IoT(モノのインターネット)やロボットなどを活用した次世代スマートビルディングの開発設計などを共同で行おうというものです。(ソフトバンクのプレスリリースはこちら

日建設計とソフトバンクはまず、ビルのオーナーやユーザーに新しい価値をもたらすIoT(モノのインターネット)ソリューションの提供を目指して、共同実証実験を行います。

その内容は

  1. ビルの「ナカ」と「ソト」の人流解析とIoTセンシングによる新しいワークプレイスデザイン
  2. IoTとロボットの導入を考慮した次世代スマートビルディングの共同検討
  3. 各種IoTセンサーを活用したビルのライフサイクルマネジメント最適化検証

というものです。

おなじみの白い犬が登場するテレビCMでは、スマートフォンや電話サービスを提供する企業という印象が強いソフトバンクですが、最近はロボット分野への進出も目立っています。

例えばグループ会社のソフトバンク ロボティクスは、企業の受付コーナーにも使用できる「Pepper」や、ビルの清掃が行える「搭乗式スクラバー」などのロボットを開発しています。

また、ソフトバンク コマース&サービスはこの夏、小型のドローン(無人機)を発売しました。いずれもプロペラの周囲にカバーが付いており、安全に飛行できます。

ソフトバンクのロボット事業を紹介するウェブサイト(資料:ソフトバンク)

ソフトバンクのロボット事業を紹介するウェブサイト(資料:ソフトバンク)

今年の夏発売された小型ドローン2機種。左は「SPARROW 360」で本体の4面に搭載したセンサーで障害物を自動回避しながら、1200万画素の写真撮影が行える。右は重さわずか61gで、ポケットに入れて持ち運べる「AirSelfy」(資料:ソフトバンクコマース&サービス)

今年の夏発売された小型ドローン2機種。左は「SPARROW 360」で本体の4面に搭載したセンサーで障害物を自動回避しながら、1200万画素の写真撮影が行える。右は重さわずか61gで、ポケットに入れて持ち運べる「AirSelfy」(資料:ソフトバンクコマース&サービス)

このほか、ソフトバンクは以前からスマホや通信網を生かした企業向けのみまもり管理サービスや、クラウドサービスを生かしたIoTのサービス展開などにも力を入れています。

ソフトバンクのIoT事業を紹介するウェブサイト(資料:ソフトバンク)

ソフトバンクのIoT事業を紹介するウェブサイト(資料:ソフトバンク)

日建設計とソフトバンクのハード、ソフトが連携することで、働き方改革を実現する新しい職場やIoTセンサーやロボットが融合したビルの設計、消費電力や設備管理、清掃、警備などを総合的に最適化したソリューションの登場が期待されます。

日建設計の仕事も、

 

ビルの中から周囲の街

 

までを統合したデザイン業務へと、進化していきそうですね。

昨日の記事でも触れましたが、建築や社会インフラでのIoTは、現実のビルや街をBIMやCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)やセンサーなどのデータでデジタル情報化し、それをAIなどコンピューターで分析・処理し、ロボットが現実の世界にフィードバックするという流れになります。

つまり、人間に代わってAIは頭脳労働、ロボットは肉体労働を担う位置づけになるというわけですね。そしてBIMやCIMは、人間とAI・ロボットの双方が理解できる情報プラットフォームとして、進化していきそうです。

(Visited 20 times, 1 visits today)

Translate »